2010.03
【著者:村松 行人】
レンタル店生残りへの差別化戦略(2)新作仕入でどう差別化するか(1/4)
「アバター」のロングランが続いています。昨年は3D元年とかで以後映画業界ばかりでなくアニメ、TV、家電メーカー等々ソフト業界、放送メディア、ハード業界こぞって不況脱出の切り札として3D映像の普及化に取り組み始めました。
ホーム・エンタテイメントの世界が、そして映像文化が大きく変るのでは、という予感がします。本格的な映像3D時代の到来は少し先かもしれませんが「アバター」は今年のオスカー賞レースを賑わせた大作というだけでなくエポック・メーキングな作品として後世にまで記憶に残る作品になりそうです。
しかし、私達のレンタル市場はこうした時代の大きな流れに背を向けるように愚かな低料金戦争に明け暮れています。レンタル店は映像の3D化を待たずに消滅する運命なのでしょうか。
米国レンタル市場も瀕死の状態です。昨年の売上は前年比+5%と悪くありません(アダムス・メディア・リサーチ)。しかしウォール・ストリートのアナリストは「消費者はDVDをどこか別の場所で借りているらしい」とブロックバスターの業績不振を皮肉っています。市場全体としては堅調なのに約7100店のチェーンで全米からカナダまでをカバーしているブロックバスターは目下いつ破綻してもおかしくない深刻な売上不振に悩んでいます。NO.2チェーンのムーヴィ・ギャラリーは一昨年米国破産法File 11を申請して再建中でしたが今年に入り2度目の破綻に陥っています。
米国のレンタル市場はサブ・プライム不況による消費低迷とお手軽なネット・レンタルNetflix、さらに新作1泊1ドルの自動レンタル機REDBOXの登場で壊滅的な惨状。セル市場も不況とREDBOXにユーザーを奪われ前年比-14%という大打撃を受けています。
しかしここへきてワーナーを始めメジャー各社とREDBOXとの話合いで自動レンタル機には4週間(28日)遅れで新作をリリースするということで決着がつきそうです。そうなればセル市場もリアル店舗レンタルも一息つけるでしょう。
日本も100円レンタルに決着をつけないと明日がありません。
「お客様にとって新作仕入のいい店・悪い店とは
店内でお客様同士の会話を耳にすることがよくあります。聞いていると多くのお客様が店の新作仕入についてかなり厳しく近隣の店と比較しているようです。「お客様は新作を借りに店に来る」のですから当然のことかもしれません。店側からすれば新作コーナーに並ぶS級作品の枚数が店ごとに違うぐらいで、それ以外はどこもあまり違わないようにも思えるのですがお客様側からすると「いい作品が沢山入る店」と「ロクでもない作品しかない店」が厳然とある、ということらしいのです。勿論、それが店への支持率や好感度に繋がっていることはいうまでもありません。
またPPTやRSSでS級新作が大量に入荷する大手チェーンが必ずしもお客様に支持されているとも限りません「OOとかはいっぱいあるけれどそれ以外はいい作品が少ない」といった評価も度々耳にします。本当は見つけにくいだけかもしれません・・・・。
こうしたことを総合して考えるとお客様はこちらが考えるほど注意深く新作コーナーや店内を見ているわけではないことがわかります。お客様が「向こうの店にはあったけれどこの店にはない」と思っている作品の殆どははこちらにもきちんと入っているのにお客様が気付かなかっただけだと思います。いうまでもなくお客様が悪いのではなく気付いて頂けない置き方をする店側の責任です。
仕入れた新作1点1点の扱いや見せ方、置き方・並べ方、陳列場所や位置、ジャンルやコーナーについてより深く考える必要があると思います。入荷直後の作品がある店では全て貸出中なのに隣の店では全巻残っているといった状況を目にする事がよくあります。











