2011.07
【著者:村松 行人】
レンタル市場のサバイバル
(3)一歩踏込んだジャンル別対応を(1/5)
ふんばり所のパッケージ市場
業績低迷に苦しむ米国映画業界ではリストラの嵐が吹き荒れているようです。ディズニーに次いでワーナーもホームビデオ部門の人員を5%削減するとか、特にDVD/BDの売れ行き不振が深刻です。不況要因もありDVDからBDへの買換え需要が期待通りに拡大しないのが最大の悩みとなっています。
そうしたパッケージの売れ行き不振を何とかカバーしようとハリウッドは映像配信の普及に懸命のようですが、そこで問題なのが最近増えているという「Day & Date」と呼ばれる新作映像のパッケージ・リリースとの同時配信です。パッケージ側からみればDVDが益々売れなくなる原因を自ら作っているようで心配ですがメジャー・スタジオ各社の顔は映像配信の方を向いてしまっているという、困った有様です。
米国ホームビデオ市場における映像配信は日本より一歩先を進んでいるとはいえ、その売上シェアはようやく10%を超えた所、まだ課金その他の配信ビジネス市場から収益を回収する標準的なシステムも確立していないのが現状ですから、一歩間違うと映像産業の破綻にも繋がりかねない危険な状況です。
その映像配信ビジネスに参入している多くのベンチャーの中で他社を大きく引き離しているのがあのブロックバスターを葬ったネット・レンタルのNetflix 社です。8ドル99セントといった格安月極め料金でネット・レンタル+映像配信見放題というサービスを展開して1690万件のユーザーを集めている注目の花形企業ですが実情は厖大なネット・レンタルの経費(DVD仕入、郵送・物流費・人件費etc)が収益を圧迫していて株価は低迷したまま、昨年カナダで始めたネット・レンタル抜きの会員制映像配信ビジネスがなかなか軌道に乗らない、という状態で決して順調ではありません。
つまり、米国でもパッケージの時代はまだまだ終わっていないのです。全米各地で生残っているレンタル店=リージョナル・チェーンやパパ・ママストアも健在のようです。










