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コラム

2010.07

Vol.139(3/3)

【著者:おすぎ】

「セックス・アンド・ザ・シティ2」、「ガールフレンド・エクスペリエンス」、「ぼくのエリ 200歳の少女」

必見のヴァンパイア映画!!「ぼくのエリ 200歳の少女」

そして、とても不思議というか、こんなにリリカルな作品を見たのは久し振り、というのが「ぼくのエリ 200歳の少女」です。

原作は〝スウェーデンのスティーヴン・キング〟と言われるヨン・アイヴィデ・リンドクヴィストの〝モールス〟で、原作者自身が脚本を担当しています。12歳のいじめられっ子の少年オスカーが淡く瑞々しい恋をした相手は12歳のエリという少女だった。しかし、エリは夜にしか姿を現わさず、エリが街に来てからむごたらしい殺人事件が続発していた。オスカーはエリの正体を知ってしまう。彼女は200年前から12歳で、街から街、町から町へと移り住み、人間の血を吸いながら生きてきたヴァンパイアだったのだ…。という誰もが想像さえしないストーリーなのであります。スウェーデンの冬、雪が深深しんしんと、沈沈しんしんと降るストックホルムの郊外、真っ白な雪に投げ出される真っ赤な血、なのに残酷さ、とか醜悪さとかがまったくない、どこかサラサラしたテクスチャーの吸血鬼映画なのです。どうなるのか判らない展開にワクワクし、瞳を目いっぱい開いてスクリーンを見つづけているうちに不思議な〝ボーイ・ミーツ・ガール〟の世界に浸りこんでしまいました。そしてラスト、オスカーに命の危険がせまります。これが陳腐を思わせない手際の良さ。もう気分はスッキリとなるのであります。必見の一本!!

【おすぎ】
1945年横浜生まれ。デザイナー、歌舞伎座テレビ室制作を経て、映画評論家となる。 ピーコとコンビを組み、「おすぎとピーコ」で「久米宏の土曜ワイド・ラジオ・TOKYO」など ラジオを中心に活躍。以後、ラジオ、テレビ、講演や映画祭、トークショウ出演の他に、 新聞、雑誌、PR誌などでの映画評論執筆、対談など、多方面で活躍中。
本誌連載コラムを再録した「夢の十三夜日記」(ダイヤモンド社)発売中。

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