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2018.5

【著者:行 達也】

音質vs利便性(2/2)

ユーザーまで届くプロセスで、各所での思惑を考えると相当チグハグで面白いですよ。まず、音楽の作り手側。少しでも良い音で伝えたいという気持ちが強いので、より良い環境でレコーディングして、それぞれの楽器や歌声が良いバランスで聞こえるようにミックスして、おまけにマスタリングっていう仕上げの作業にもそれなりのお金をかけて音源が作られるワケです。そして、そうやって最高の環境で作られた音源はプレスもしくは配信という形で、最終的にユーザーまで届くのですが、その音源を再生させる最も多い手法が、結局スマホのmp3プレーヤーです。データは大幅に圧縮されるので、その時点で音質がグッと下がるワケです。

こうなってしまっては、どんなスピーカーで聴こうが、どんなヘッドホンで聴こうが一旦、音質は下がってるので、そこから音質が戻ることはないのですが、なぜか高級志向のヘッドホンやイヤホンが売れてるっていう冗談のような真実!!(笑)いや、かなり滑稽ですよね、コレって。ユーザーがいったい何を求めているのかがわからない。だったら、まずプレーヤーをいいのにしろよって話なんですがね、本当だったら。

何が言いたいかというと、結局、一般ユーザーの音に対する意識なんてそんなもんなんです。つまり、スピーカーが一つでモノラルに聴こえようが、もはやどうでもいいことなんですね。高いヘッドホンやイヤホンはファッションとしての「いい音で聴いてる風」な演出さえあれば、それでOK。そこで悲しい思いをするのが、音楽を作っているアーティスト側。前述したように「やっぱりあの人にエンジニアをやってもらった方が、僕らが目指している音作りを具現化できる!」とか何百万するマイクを使ったり、エンジニアが定位を考えてミックスしたりしてるこだわりは、その半分すらユーザーに届いてないかもしれません。

ということを踏まえて考えると、自分も制作側の人間なので、だんだんバカらしくなってきましたよ。そうなんですよ、ココで大声を上げて「頼むからいい再生機器で聴いてくれよ!」って叫んだところで状況は変わらないんです。これからDAWの性能が上がって、ローコストで制作せざるを得ないことになってくると、音作りのプロがどんどん生きにくい世の中になっていくかもしれませんね。スマートスピーカーで音楽を聴くことに何の違和感も持たない人もどんどん増えていくんじゃないかと。そのうち「ステレオって何?スピーカーが左右に2つあるの?なんで?」ってことになったりするんでしょうかね(泣)。

【行 達也】
1968年大阪生まれ。長年勤続したタワーレコードを退職後
2004年東京下北沢にmona records(モナレコード)を開店。
CDショップにカフェ、ライブスペースを併設した小さな音楽総合施設を目指す。
http://www.mona-records.com
現在、某CDショップのレーベル部門にて勤務。

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