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コラム

2011.03

Vol.147(1/3)

【著者:おすぎ】

「悪魔を見た」、「アレクサンドリア」、「塔の上のラプンツェル」

目をはずすことの出きない緊張感「悪魔を見た」

何んと時の流れは速いものだ、と毎年書いているようですが、今さらのように思えるのです。1月18日に66歳になったばかりなのにと思っていると、もう3月の声が…。あんなにも寒かったのに…とか、新燃岳の噴火も、すでに過ぎ去ったように思えます。これから桜の季節になるのだけれど、それも咲いて、散り、また暑い夏が来て…と一年はアッという間なのでしょう。映画もドンドン流れていきます。去年の興業収入が過去最高となり、日本映画が外国映画より収益をあげていると言われましたが、その日本映画を見ているのは若者たちで、字幕スーパーを読まなくていい、というのと、画面に自分の知っている顔(テレビ局が作る映画は、皆この手のもので、ヒドイのはテレビドラマとリンクして、ドラマを見ていない者には皆目、話が通じないというものばかり…)が出てこないと納得しないという輩用のものなのです。前回も少し書きましたが、「あしたのジョー」なんていうのは役者は一生懸命なのに、監督と撮影がダメなため、見てられないものになっているのに見に行ってしまうって、どういうことなのか…。

「悪魔を見た」という韓国映画が公開中です。イ・ビョンホン主演のクライム・サスペンスです。あまりに血が流されるので、途中で試写室を抜け出ようか迷った映画です。ホラー好き、サスペンス好きの私がであります。出来がいい、悪い、という判断でなく、韓国映画は半端なものを作っていないのです。イ・ビョンホンは国家情報院捜査官を演じます。雪の降る夜に恋人が凌辱され、バラバラ死体にされ、葬儀場で復讐を誓ったスヒョンは恋人の父親から渡された資料によって犯人ギョンチョルを特定し、彼を追うことに…。しかし、それは一気に殺すのでなく一寸刻みにする方法だった…。だがギョンチョルも只者ではなかった。受けて立ったのだ。スクリーンを見つめる目をはずすことの出きない緊張感が張りつめます。息苦しくなるほどの空気の中で、ただ、ただスクリーンを見つめる。見終ったあとに残る虚脱状態は、復讐というものの本質を観るものたちに教えてくれます。

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