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2012.01

第35回 全国名物店員訪問記(2/2)

【著者:行 達也】

-返品とかはどういう状況なんですか?

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コレもまた局地的に相当売れたようです。地元中学の吹奏楽部と合唱部によるCD。

「いわゆるバブルだった時代とパーセンテージは何ら変わってないんです。ある人から言われたんですけど、『今、純粋にCDだけで商売してる店ってどれだけあるんだろうか?』確かに僕もそう思いました。そう、CDだけじゃなかなかやっていけないんです。なのに何でも売れた時代と同じシステムでモノが売れる体勢になれるか?って思うんです。掛け率を下げてくれというのはなかなか難しい話だと思うので、だったら返品率を上げて、商品を回転させる努力をしなければ、売れないモノが残って、店は在庫を圧迫するからオーダーできなくて機会を逃す、という悪循環を繰り返すだけなんですね。このあたりはもっと真剣に考えていただきたいのです。返品率もしくは保険です。新人は特にバリュー感を出すことでプッシュしている演出ができるものです。例えば、あるアーティストの前作が100枚売れたとしましょう。『新作が出るんですけど、まだ音は上がってないんです。でも、前作が100枚売れたから、今回もそれぐらいは堅いです。デカいタイアップも付くそうですから』で、100枚オーダーします。売れませんでした。ちょっと何とかしてよ。いや、ちょっと今月は…」

ギャー!思い出したー!!オレも昔こんなことあったー!ホント何なんでしょ、営業って。『いやあ、上から何とか入れてもらえって言われまして…』って情に訴えるから、ちょっと気の毒だし、今後の付き合いもあるからっていうので取ってあげたのに、残ったら知らん振り。ああ、だんだん腹が立ってきた!!オレよくメーカーからウザがられてたけど、そこで『逃げるなこのクソ野郎!!』ってイチイチ追っかけてたからですね。別に普段からエラそうにしてたワケじゃなかったこと思い出しました。良かったです。ってまた伊藤さんの話を聞きながら余計なことを…(すいません)。

-そういえば、伊藤さんのところといえばインストアライヴが名物でしたよね。現在はどんな状況なんですか?

「おかげさまで、震災以降は特に“何か役に立ちたい”と考えてくれるアーティストが多くて、かなり先まで予定が詰まっている状況です。本当に有難いことで、普段だったらインストアなんて考えられないクラスの人まで、やってくれてウチらだけでなく、お客さんにとってもすごく嬉しいし、元気をもらえます。」

-あと、震災の津波の様子などを記録したDVDが売れているとのことなんですが、どういうことなんでしょう?僕なんかは当事者にしてみれば忌まわしい記録なんて観たくないと思ったんですけど。

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今、売れている震災の映像集。2種類出ているそうです。

「コレには様々な理由があると思います。まず、この地域は当時、停電が続いてテレビが観れなかったところがたくさんありました。だからどういう状況だったのかを知らない人がたくさんいるんです。あと、この災害をちゃんと記憶として忘れずに後世に伝えたいという気持ちが大きいんだと思います。」

ということで買い直しのCDや震災のDVDが売れるなど、震災の危機は脱して活気を取り戻したようです!今回、伊藤さんにはCDショップ大賞の地方賞東北ブロックの取りまとめ役をお願いしているのですが、なんとすでに50名以上のスタッフが賛同して、投票に参加してくれているとのこと!さすが、伊藤さん!人望の厚さが伺えます。さあ、東北から風を起こしますよ!!

【行 達也】
1968年大阪生まれ。長年勤続したタワーレコードを退職後
2004年東京下北沢にmona records(モナレコード)を開店。
CDショップにカフェ、ライブスペースを併設した小さな音楽総合施設を目指す。
http://www.mona-records.com

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