2012.01
【著者:村松 行人】
レンタル市場のサバイバル
(9)どうなる今年のレンタル市場(1/5)
凋落の著しい米国音楽産業と心配な映画産業
2011年、日本はCDや音楽配信の売上を合わせた音楽産業の市場規模で、史上初めて米国を上回り、世界第1位の音楽大国になる可能性が高い、という記事が12月14日の日本経済新聞に掲載されていました。言うまでもなく注目すべきは日本の音楽産業の健在ぶりではなく、米国の想像を絶する凋落ぶりです。いずれ詳細な数字が発表されるでしょうが2011年上半期の日本の音楽市場の総売上は1570億円で、米国を8%ほど上回ったよう、と報じられています。
人口が3億人を突破(日本は1億2800万人)した、世界に冠たる先進大国アメリカの音楽市場が日本を下回るなんて、かって誰が予想したでしょうか。その原因が両国の「配信」市場の規模の差にあることはご想像通り、日本ではCDの売上がまだ音楽市場売上の76%を占めているのに対し米国では40%まで減少。それだけ配信経由の音楽流通が拡大しているものの、売上的にも収益的にも貢献していないという状況。それに比べ日本の有料音楽配信市場は前年比15%減とCD以上に不振です。
映像市場の一歩先を行く音楽市場の状態からもコンテンツ産業が配信で収益を上げるのは極めて難しいことが明らかです。まして映像コンテンツは音楽と違いは制作に莫大な経費がかりますから、その回収まで考えればこれからの映像産業が映像配信に依存することは極めて危険なことといえそうです。それだけに米国も日本もパッケージ市場の大切さを市場関係者全てが十分理解すべきです。また特に米国におけるレンタル市場軽視の現状は問題です。










