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レンタルと著作権

2009.12 No.309

【著者:村松 行人】

崩壊寸前?このままでいいのか。
レンタル市場に点滅する赤信号(1/3)

ゲオの旧作100円レンタルに端を発した低料金戦争に巻き込まれて殆どのレンタル店が深刻な収益悪化に見舞われています。

先般、ショップのオーナーさんたちにレンタル市場の問題点と今後の見通しについてアンケートしてみました。いうまでもなく「最大の問題点は過度な低料金競争」であり「心配なのは100円戦争が新作、準新作まで波及すること」でした。また「低料金の仕掛け合いでレンタル市場の寿命がいっきに短くなった!」「間違いなくレンタル市場の命取りになる」等々、事態をかなり深刻に受け止めていました。恐ろしいことにレンタル市場はまさにオーナーの皆さんが最も恐れている方向に向かっているようです。

すでに新作、準新作までオール100円でレンタルしている店がかなりあります。また、そうした店の多くがかなり「儲かっている」とか。近隣ショップとの圧倒的な料金差別化で地域のニーズを独占しているのですから儲かるのは当たり前です。しかし地域の料金相場が「100円」にまで落ち込めばお客様は各店に分散し、全ての店の売上が損益分岐点を割り込み市場は崩壊します。

一足先に泥沼化しつつある米国のレンタル市場

日本より約2年先を行く米国のレンタル市場がいま大混迷状態になりつつあります。

前回も書きましたが今年の米国レンタル市場は全体としては前年比7~8%と好調に伸びていますが、リアル店舗の業績は大幅にダウンしています。全米NO.1チェーンのブロックバスターは自動レンタル機(新作も1泊1ドル)とネット・レンタルに押しまくられて第3四半期の売上は前年同期比マイナス14%、クリスマス・シーズンまでを含めた今年通期では赤字幅はより広がるだろうという予測です。目下ファイル・イレブン(米国破産法)への申請も視野に入れた経営再建中ですがNO.2のムーヴィーギャラリーはすでにファイル・イレブンに申請済み。両チェーンともに再建に向けて各々1000店以上の業績不振店を精力的(?)に閉鎖中です。

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$1を強調したRED BOXの自動レンタル機

REDBOXを始めとする自動レンタル機はマクドナルドやウォールマートその他いたる所にあり、ユーザーはわざわざ遠くのブロックバスターまで借りに行く必要がありません。しかも自動レンタル機なら新作でも1ドル、リアル店舗では3ドル前後します。

またネット・レンタルのNetflixは1200万人もの会員を集めてリアル店舗のシェアを大きく侵食しています。

アダムス・メディア・リサーチでは自動レンタル機は2011年までに市場規模を倍増させるだろうと予測しています。予想通りならレンタル市場でのシェアは30%前後となり、既に36%のシェアを持つというネット・レンタルを加えるとレンタル市場におけるリアル店舗のシェアは30%を割り込みかねません。

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2011年米国レンタル市場シェア予想

こうした米国レンタル市場の現状は反面教師としてじっくり研究し参考にすべきです。米国の場合はセルが主体のDVD市場ですからレンタル市場が多少混乱しても影響は微少ですが日本ではレンタル市場の危機はパッケージ市場全体の危機になりかねません。また米国と異なり日本ではレンタルDVDの仕入価格がかなり高額ですから料金ダウンによる収益率の悪化が米国のレンタル店以上のダメージとなることも知っておく必要があります。

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