第19回 全国名物店員訪問記(2/2)
【著者:行 達也】
CDコーナー
CDの売り場スペース自体は実はそう広くありません。全体の10分の1程度でしょうか?特に大きくアピールするポップもありませんし、プッシュアイテムを面出ししているわけでもありません。雑然と並べられた横に試聴用のディスクマンがポンと置いてあるだけです。なのに、『この店は音楽を販売している店だろうな』と思わせる雰囲気があります。それは店内でかかっている個性的なBGMが大きな要因だと思います。”物質としてあるのが、陶器だとしたら空間を埋めているのは音楽”というぐらい、BGMというにはもったいない主張を持った音楽が店内にあふれているのです。
全体
「CD自体の売上はたいしたことはないんです。ただ、陶芸もCDも売る側の感覚としては同じようなものだと思ってます。雑貨としてのCDというか。むしろこういった陶器や雑貨の中にあることでCDそのものの価値は上がっていると思います。捕らえ方によっては音楽そのものは下げられてるとも取れるかもしれませんが(笑)。ただ、雑貨=ギフト的な意味合いを持ったときに、贈る側にとっても、もらう側にとっても気持ちが入った特別なモノになるわけだから、そういう意味で価値は高まるんじゃないかと思います。この場合、ジャケットも大事な要素になると思います。自分のレーベルで作品を出してて、ジャケットに関してコントロールしているワケではありませんが、重要なポイントだと思います。前回リリースした作品もこのジャケットで売れた部分もあるんだという認識はありますから」
今週の展示
そうなんです。三品さんはレーベルも運営されていて、まだ数作品ですが、かなり個性的で質の高い作品をリリースされています。8月に一般発売されるてぬぐいというアーティストの新作を購入させてもらったのですが、これがまたシンプルな音作りにして奥の深いコードワークと歌の世界が堪能できる素晴らしい歌モノアルバムでした。
陶芸とCD。この異なる世界を平行して販売されている意味が、実は店に入った瞬間にわかりました。芸術という単純に概念としての共通項だけでなく、もっと肌感覚としての結びつきが行っていただけるとわかってもらえると思います。ぜひ足を運んでみてください。自分も最近はもっぱら陶芸ブームなので、また近々行こうと思います。
【行 達也】
1968年大阪生まれ。長年勤続したタワーレコードを退職後
2004年東京下北沢にmona records(モナレコード)を開店。
CDショップにカフェ、ライブスペースを併設した小さな音楽総合施設を目指す。
http://www.mona-records.com
TALKへ行きたい 最近のバックナンバー
- mona records 店主 行 達也(2010年07月)
- キチム オーナー 原田郁子さん/原田奈々さん(2010年06月)
- PET SOUNDS RECORD 店長 森 勉さん(2010年04月)
過去一年分のバックナンバーをご覧頂けます。
バックナンバー アーカイブへ










