2010.04
【著者:村松 行人】
レンタル店生残りへの差別化戦略(3)競合差別化への品揃強化策(4/4)
3A(アクション、アニメ、アダルト)への集中戦略
「選択と集中」という言葉で思い出すのが昔、ビデオ・レンタルが始まったばかりの頃、「仕入・品揃えで大切なのはアクション、アニメ、アダルトの3Aだ」などとかなり乱暴な指導をしていた時のことです。考えてみればこの3アイテムはいずれも集中化がそんなに難しくなく、かつ競合店差別化の効果が大きい分野です。
アクションならバイオレンス系、戦争系、SF系、COP(警官)系、サスペンス系、コメディ系等夫々に人気作品が目白押しです。こうした小ジャンル夫々の高回転作品を網羅して全体を構成することでアクション・ファンにはたまらないコーナーとなるでしょう。
アニメはかなりの知識が必要な難しいジャンルと思われがちですが幼児系、キッズ系(小学生~)、ファミリー系、洋画系、ジブリ系等々と細かく分類してゆくとこうした小ジャンルの殆どは人気高回転作品(シリーズ)が分かりやすくてそう難しくはありません。やっかいなのはオタク系や美少女系等でしょうか、とりあえずこうした専門知識?がないと分かりにくい部分はそのままにして、それ以外の小ジャンルの品揃えに集中することから始めればそれだけでもかなりの差別化が実現すると思います。
8ジャンルの中でいま最も「集中化」が必要なのがアダルトではないかと思います。不況・景気要因以外にも若者のレンタル離れやアダルト・サイトの氾濫といったこのジャンル特有の問題があります。しかしながら独立系レンタル店(チェーン)にとっては仕入コストが安い、なくてはならない収益源であり、大手チェーンとの差別化にも必要不可欠なジャンルです。往時に比べてパワーダウンが著しいとはいえユーザー全てをネットに奪われたわけではありません。むしろレンタルを離れたお客様は少ないと見ることも出来るでしょう。このアダルトほど店によって品揃えの違うジャンルはありません。有名ビデ倫メーカー(レーベル)作品も店によりかなり異なります。アダルト・コーナーの品揃え差別化のプロセスは
| 競合店や繁盛店、アダルト一番店で高回転している作品(シリーズ)を徹底的にリストアップし、メーカー、問屋を調べる。 | |
| CDV-Jのレンタル・チャート等、出来る限り多くのアダルト回転データの情報源を確保する。 | |
| 自店のアダルトの小ジャンルごとの全作品の回転実績チャートを作り上記 |
|
| 上記の照合から欠落作品(シリーズ)不足作品を補充する、そのために必要に応じて新規取引先(問屋)の開発をする。 |
取組み次第では他のジャンルに先駆けて売上スローダウンに歯止めをかけることが可能かもしれません。また昼間からアダルト・コーナーを徘徊するシニア層が増えていますが彼らの囲い込みもこれからの課題です。アダルトBDも結構回転するようになりました。
これからアダルト地域一番店の座が変わるかもしれません。
- [1]お客様にとって品揃えのいい店とはどんな店か
- [2]品揃えをどうレベルアップさせてゆけばよいか
- [3]レンタル店経営戦略としての「選択と集中」
- [4]3A(アクション、アニメ、アダルト)への集中戦略
【村松 行人】
田辺経営(株)、教育出版(株)を経て現代教育企画設立。
1986年、ビデオショップ経営研究会を主催。
全国550余のビデオレンタル店の経営診断・主導をしている。
衛星放送・スカイパーフェクトTV Eチャンネル番組審議委員長。
顧客満足度で勝負! 最近のバックナンバー
- レンタル店生残りへの差別化戦略(2)新作仕入でどう差別化するか(2010年03月)
- レンタル店生残りへの差別化戦略(1)接客力強化でお客様を囲い込む(2010年02月)
- どうなる?大不況下の可能性を探る2010年のレンタル市場予測(2010年01月)
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